表現のウソから抜け出す
あなたは、どうやって演技の練習をしていますか?
「役の気持ちを考えて、感情を込めてセリフを言う」
おそらく、多くの俳優がこの練習をしていると思います。
それを続けていると、形だけの演技になってしまいます。
「私は、怒っている人を演じています」
「私は、悲しくて泣きたいけど、泣くのを我慢している人を演じています」
と、感情を表現(説明)している人になってしまうのです。
それを見ている方は、リアルな芝居として受け取ることができません。
それが、ウソの演技。
前もって用意した感情を表現している状態。
その場で生まれた感情ではないのです。
俳優が今この瞬間に感じ、
思わず出てしまったリアクションがお客様の心を動かすのです。
さらに、役同士の関係性から見えてくる感情の駆け引きが臨場感を生み出します。
怒っている人、泣いている人を形で見せている俳優から抜け出す!
その為には、誰かと演技をする。
自分の表現のウソを細かく見てもらい、指導を仰ぐ。
演技トレーニングは、俳優にとって必要なことなのです。